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植毛に関する治療法の種類、メリット・デメリット、手術の流れ、費用についてご説明します。

自毛植毛をご検討の方へ

植毛とは、薄毛部分の頭皮に毛髪を直接植え付ける手術で、薄毛治療法のひとつです。「自毛植毛」と「人工毛植毛」の2種類があり、頭皮に毛髪を植え付けるという点では同じですが、その治療方法や効果は大きな違いがあります。また、ひとつに「自毛植毛」といっても、その術式も様々です。そこでこのページでは、自毛植毛とはどんな治療方法なのか、術式の種類や費用、メリット・デメリットなどを解説いたします。

自毛植毛とは

自毛植毛とは、AGA(男性型脱毛症)の影響を受けにくい後頭部の髪を、髪を生み出す皮膚組織ごと採取し、薄毛が気になる部分に移植する外科手術です。自分の毛髪なので、拒絶反応や副作用がなく、移植した毛髪は再び生え変わり、その後も生え続けるという特長を持ちます。そのため、一度手術を行えば定期的なメンテナンスも必要ありません。
また自毛植毛は、日本皮膚科学会が定めた薄毛治療ガイドラインで「B評価(行うように勧められる)」となっており、安全性と高い効果が認められている治療法です。
それでは、AGAの影響を受けにくい毛髪とはどういったものなのか、AGAの発症メカニズムについてご説明いたします。

AGA(男性型脱毛症)発症のメカニズム

脱毛症には様々な原因がありますが、成人男性の薄毛の主な原因はAGA(男性型脱毛症)であるといわれています。
AGAは、男性ホルモンが大きく関わっている進行性の脱毛症です。男性ホルモンの一種DHT(ジヒドロテストステロン)が毛髪内にある毛母細胞にあるホルモンレセプターと結合し、発毛を抑制する「TGF-β1」を生成することで発症します。髪の毛を作る毛母細胞の分裂が抑制されることで、ヘアサイクル(毛周期)の成長期が短くなり、毛髪が十分に成長しないまま抜けてしまうのです。
DHTと結びつくホルモンレセプターは、前頭部・頭頂部に多く存在します。側頭部・後頭部の毛髪にはほとんど見られないため、AGAで前頭部・頭頂部が薄毛になることはあっても、側頭部・後頭部の毛髪は残ったままというわけです。
自毛植毛では、このAGAの影響を受けにくい健康な後頭部の毛髪を採取し、薄毛部分に移植します。移植毛は元々の性質を維持したまま成長するので、生着した毛髪はAGAやFAGA(女性男性型脱毛症)の影響を受けることなく再び自然に生えてきます。またヘアサイクルも正常に戻るため、半永久的に生え変わり続けます。

自毛植毛の仕組み

自毛植毛では、毛髪を「毛包」と呼ばれる毛根を包む組織ごと採取します。毛包には髪の毛を作る毛母細胞も含まれます。
また毛包を数える単位、毛包そのものを「株」または「グラフト」と呼び、自毛植毛は株の採取⇒株を植え込むホールの作成⇒株の移植という流れで行われます。
自毛植毛は「FUE法」と「FUT法」の2つの方法が主流となっていますが、それぞれ株の採取方法が異なります。FUE法では、円筒型のパンチブレードと呼ばれる医療器具を用いて1株1株採取し、FUT法では、メスを用いて後頭部の頭皮を薄く帯状に切り取って、そこから移植に使う状態の良い株を採取します。
その後、薄毛部分に1mmほどのホールを作成し、そこに採取した株を植え込んでいきます。移植株を傷つけずに採取するため、植え込んだ後も毛母細胞へ血液が供給され、これまでと同じように毛髪は成長し続けるのです。

人工毛植毛とは

植毛には「自毛植毛」の他に、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維で人工的に作られた毛髪を植え込む「人工毛植毛」があります。手術を行ったその日から髪を生やせることができ、その即効性が最大のメリットといえるでしょう。前もって用意された人工毛を用いるので、一度に大量の植毛も可能です。
しかし、化学繊維を植え込むため、身体が異物と判断し拒絶反応が起こりやすく、抜けやすいことから定期的なメンテナンスが必要となります。また、自毛植毛のように自然に生え変わらないため、毛穴に汚れや皮脂が溜まりやすく、細菌による感染症を起こしやすいです。
それらのデメリットから、植毛先進国のアメリカでは法律で禁止されています。日本でも、日本皮膚科学会が定めた薄毛治療ガイドラインで「D評価(行うべきでない)」を得ており、人工毛植毛を行っているクリニックはほとんどありません。

自毛植毛のメリット

移植した毛髪は生着後、半永久的に生え続ける

自毛植毛は、薄毛の症状を根本から改善ができる治療法といえるでしょう。1度生着してしまえば、あとは他の健康な髪と同様に扱うことができるので、定期的なメンテナンスが不要です。薬による治療や育毛剤、かつらなどの薄毛治療・対策などと異なり、維持費や通院費がかかりません。

自分の毛髪を移植するので、拒絶反応が起こらない

患者さまご自身の毛髪を移植するので、拒絶反応が起こらず、炎症などの心配もございません。一方で、人工毛植毛はポリエステルやナイロンなどの合成繊維でできた人工毛を頭皮に植え込むので、体が異物を追い出そうとして拒絶反応が起こりやすいです。

パーマ・ヘアカラーなど、ヘアスタイルを自由に楽しめる

自毛植毛は自分自身の毛髪が生えてきますので、植毛前と変わらずヘアスタイルを自由に楽しむことができます。しかし、植毛直後は頭皮がデリケートな状態であるため、最低でも手術後から1ヶ月は間を空けましょう。また、経過には個人差があるため、植毛後のパーマやヘアカラーリングのタイミングは、医師に相談することをおすすめします。

髪が生えなくなった部分、元々の髪が生えていない部分にも発毛可能

自毛植毛は、毛髪を生み出す組織ごと移植するので、脱毛・けが・火傷などにより毛が生えなくなってしまった箇所や元々髪が生えていない箇所に植毛することも可能です。薄毛の治療法としてだけでなく、おでこの生え際に植毛して生まれつき広い額を狭くしたり、ヘアラインの形を整えて小顔に見せるなど、美容効果を目的とした治療もあります。

自毛植毛のデメリット

1度にかかる治療費用が高い

自毛植毛は、自由診療かつ外科手術であるため、初期費用が他の治療法と比べて高めになってしまいます。しかし、基本的に自毛植毛では1回手術をしてしまえば、定期的なメンテナンスや継続治療を行う必要はありません。そのため、継続治療・対策が必要となる薬物治療やかつら・増毛法にかかる費用に比べて、長い目で見ると安く抑えられるケースもあるのです。
また親和クリニックでは、利率の低いメディカルローンやモニター制度など、患者さまの費用負担を軽減する方法も取り揃えております。

最大限の効果を感じるまでに約1年かかる

自毛植毛は、効果を感じるまでに1年ほどかかります。術後1週間くらいで移植毛が生着し、およそ半年後に発毛。1年くらい経つ頃には、十分な長さに生え揃ってきます。そのため、即効性を求める方には向かない治療法と言えるでしょう。

医師の技量によって仕上がりや移植毛の生着率に差が出やすい

自毛植毛は外科手術であるため、移植毛の生着率や仕上がりが、手術を行う医師の技術力に左右されます。特に、1株ずつ採取する繊細な作業が必要となる「FUE法」による自毛植毛は、技術の差が明確に出やすいと言えるでしょう。

自毛植毛の種類

FUT法

FUT法は、後頭部の毛髪を皮膚ごと帯状に切除し、株分けを行い、薄毛部分に入れた切り込み(スリット)に1株ずつ移植していきます。手術方法が皮膚を剥がすことから、「ストリップ(Strip)法」とも呼ばれます。メスを使った手術のため、採取後に縫合する必要があり、後頭部に線状の長い傷跡が残ります。

FUE法

FUE法は、直径1mm前後のチューブパンチやパンチブレードといった医療器具を用いた手術になります。毛包の周囲をパンチで小さくくり抜きドナーを採取したら、薄毛部分に植え込んでいきます。メスを使わないため比較的痛みが少なく、縫合跡も残らないため、患者さまの負担を軽減することができます。
ただ繊細な手術で、高度な技術力が求められるため、費用が高額になりやすいです。

単一植毛

単一植毛は、韓国の大学教授 Choi氏により開発された治療法で、一般的に「ニードル植毛」と呼ばれます。また開発者の名前をとって「Choi式」と呼ばれることもあります。
メスを使って後頭部の頭皮を帯状に切り取り、ドナーとなる毛髪を採取します。そして、株分けされたドナーを専用の植毛針を使って、同時に薄毛部分に穴あけと植え込みを行っていきます。
毛髪を1本1本植え付けていくため手術に時間がかかり、費用も高額となります。また、大量に植えることができないため広範囲の植毛には適しません。

パンチ・グラフト植毛

パンチ・グラフト植毛は、1960年代以降、30年間にわたり広く行われていました。円筒型の特殊なメスを使って、移植元から大きさ3~4㎜の株(1株に10本以上の移植毛)を採取して、それを薄毛部分に移植するという方法です。しかし、傷跡が残ること、密度が低くなってしまうこと、仕上がりが不自然になることなど、現代の治療法と比べると多くのデメリットがあり、用いられなくなりました。

ミニ・グラフト植毛

ミニ・グラフトは、パンチ・グラフトの欠点をカバーするために考案された治療法です。パンチ・グラフトの円筒型の特殊なメスの大きさが直径3~4㎜だったのに対して、ミニ・グラフトは直径2~3㎜(1株3~6本の移植毛)と小さく改良されました。毛の向きや角度を調整しやすくなり、パンチ・グラフトでの仕上がりの不自然さが解消されました。また傷跡も目立ちにくくなりました。

マイクロ・グラフト植毛

ミニ・グラフトを更に細かく改良したのが、マイクロ・グラフト植毛です。ドナーの採取部分は1mm単位と小さく、髪が1~2本の株を移植していくので、より植え込みの隙間が目立ちにくく、密度の高い自然な毛流れの植毛が可能となりました。

親和クリニックの自毛植毛「MIRAI(ミライ)法」とは

MIRAI法

親和クリニックの「MIRAI(ミライ)法」は、現在主流となっている頭皮を切らない移植術「FUE法」をベースに独自開発した治療方法です。
より患者さまの負担を軽減し、自然な植毛を実現するべく、独自開発した機器を使用し手術を行います。手術に使う筒状のマイクロパンチブレードの最小口径は0.63mmという細さ。植毛の痛みを最小限に抑えつつ、株を傷つけないスピーディーな移植を可能にしました。また、超極細のマイクロパンチブレードで移植ホールを作ることで、株同士の幅を近づけて移植できるため、より高密度で自然な毛流れを実現します。
さらに親和クリニックでは、熟練の医師が状態のよい移植株を目視で見極め、1本1本異なる髪の生え癖を指先で判断し、株を壊さないように丁寧かつ素早く採取していきます。その職人技が高い生着率を実現し、往来難しいとされてきた頭頂部への大量植毛も可能としました。

親和クリニック MIRAI法 FUE法
グラフト採取 0.8mmのパンチブレードを使いご希望の仕上がりに最適な髪を選んで均等に採取 直径1mm前後のパンチブレードで1株ずつ採取
移植ホール作成 0.6mmのパンチブレードを使い自然な毛流・密度をデザインして作成 メスを使って頭皮に切り込み(スリット)を入れる
グラフト移植 空気圧を利用したインプランターで1株ずつ傷つけずに移植 ピンセットでグラフトをつかみ1株ずつスリットに差し込む
術後の痛み 痛みは軽微で気になる場合は鎮痛剤で対応可能 比較的少ない
傷跡 髪の採取部分・移植部分ともに小さな傷跡でほとんど目立たない FUSS法と比較して目立ちにくい
費用 高い技術を要する手作業のため他の術式と比べ高額 FUSS法よりも採取の難易度が高くやや高額

※ 途切れている場合はスクロールしてご覧いただけます。

詳しいMIRAI法についてはこちら

NC‐MIRAI法(ナチュラルカバーリング-ミライ法)

「NC‐MIRAI(ナチュラルカバーリング-ミライ)法」は、「MIRAI法」をさらに進化させ、ドナー部分の刈り上げが不要となる術式で、手術の後に周囲に気づかれにくい自毛植毛を行うことができます。
基本的に、自毛植毛では株を採取しやすくするために後頭部の毛髪を刈り上げる必要があります。しかし、親和クリニックの「NC‐MIRAI法」では、長い髪のまま移植株を見極め、移植する髪だけをカットして採取します。
翌日には自然な髪型で日常生活に復帰できるため、忙しいビジネスマンや女性、人前に出る機会が多い職業の方でも安心して受けていただけるワンランク上の自毛植毛術です。

詳しいNC‐MIRAI法についてはこちら

United MIRAI法(ユナイテッド-ミライ法)

「United MIRAI(ユナイテッド-ミライ)法」は、コストを抑えられる「MIRAI法」と後頭部を刈り上げない「NC‐MIRAI法」の2つの術式を融合させた画期的な親和クリニックオリジナルの治療法です。毛髪の状態やご要望に応じて組み合わせを変えることができるため、負担なく治療を受けていただけます。
「刈り上げたくないけど、できるだけ費用を抑えたい」など、患者さま一人ひとりに合わせた費用プランをご提案いたします。

詳しいUnited MIRAI法についてはこちら

自毛植毛手術の流れ(MIRAI法の場合)

事前処理・マーキングを済ませて採取部分の刈り上げを行う

手術室にご移動いただき、移植部分のマーキングや施術準備を行います。準備が整ったら、株を採取する後頭部をバリカンで刈り上げます。

麻酔を行い、パンチブレードで株を採取

痛みに配慮しながら、株を採取する刈り上げ部分に麻酔を行います。その後、0.8mmのマイクロパンチブレードを用いてスピーディーに株を採取いたします。

薄毛の部分に移植用のホールを作成

採取が完了したら体を起こして、次に植毛箇所に麻酔を行います。当院オリジナル開発・改良した超極細マイクロパンチブレード(0.63~0.65㎜)を用いて移植ホールの作成を行います。

採取した株をホールに移植を行い、完了

株を傷つけないようスピーディーに、空気圧で押し出すインプランターを用いて移植していきます。
移植完了後は、株の採取箇所、植毛箇所をガーゼと包帯で保護固定いたします。(植毛箇所は翌日当院にて洗髪します。)お帰りの際、当院では包帯が目立たないようニット帽のご用意もございますので、ご利用ください。

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自毛植毛の費用

自毛植毛にかかる費用は、治療法や治療内容によって異なります。また、自毛植毛は美容整形や歯の矯正と同じく自由診療にあたるため、医療保険は適用されません。基準となる保険点数が存在しないので、クリニックによって料金もまちまちです。
一般的に、料金は1株○○円といった設定になっており、植毛する株数によって費用が決まります。そのため、植毛する面積が広くなるほど、治療にかかる費用は高額になります。

親和クリニックの自毛植毛の費用

親和クリニックでは、初診料・再診料はいただいておりません。手術翌日の洗髪サービスも無料で行っております。
手術費用は、術式に応じた基本料金に加え、移植する株数によって算出されます。「MIRAI法」の場合は、基本料金220,000円(税込)と1株あたり990円(税込)です。移植する株数は、患者さまの状態やご要望に応じて、ご提案いたします。
なるべく患者さまのご負担を軽減できるよう、現金でのお支払い以外にも、各種クレジットカード、利率の低いメディカルローンもご用意しております。
その他、交通費・宿泊費補助制度も設けておりますので、是非ご利用ください。

詳しい費用についてはこちら

他のAGA治療・薄毛対策との違い

AGA治療には、植毛の他に医薬品による治療法があります。投薬治療では、AGAの原因物質DHT(ヒドロテストステロン)の生成を抑制する「フィナステリド」と、発毛効果や頭皮の血行促進効果がある「ミノキシジル」を使うのが一般的です。これらの医薬品を使った薄毛治療は、薄毛の進行をとめる「予防」「原状維持」が目的となります。
服用を止めるとその効果は失われてしまうため、再び薄毛が進行してしまいます。効果を持続させるに服用を継続していただく必要があるため、服用期間によっては費用がかさむケースもあるのです。
また、育毛剤やかつらなどの薄毛対策も同様に、継続やメンテナンスが必要となるためランニングコストが高くなりやすいといえます。
それにひきかえ自毛植毛は、基本的に1回の手術で完了するので、ランニングコストがかかりません。

療法 期間 費用
自毛植毛 1回の施術で完了 715,000円
(500株移植した場合)
内服薬 10年間飲み続ける必要 1,056,000円
育毛剤 10年間使い続ける必要 990,000円
かつら 10年間着用し続ける必要
(5回購入交換した場合)
5,720,000円
(かつら本体 880,000円)
(メンテナンス 11,000円/月)
発毛サロン 10年通い続ける必要 17,222,040円

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詳しい植毛と投薬治療の違いについてはこちら