皮膚科医の立場から
語る「人工毛植毛」の
メリット/デメリット

「人工毛植毛」とは、人工的に作った毛を植毛する美容外科領域の手術です。親和クリニックでは行っておらず、医学的に推奨できるエビデンスもありませんが、ほぼ全ての毛髪が抜けている状態の患者さんが希望するケースもあるようです。

ナイロン製の人工毛を移植します。

「人工毛植毛」とは、主にナイロン製の人工毛髪を、自毛植毛の「移植」と同様の方法で頭皮に埋め込む手術です。
人工毛の毛根部分には、生体適合性が高いと考えられている素材で作った“アンカー”が設けられているため、引っ張り強度は通常の毛髪以上。もちろん、年齢・性別を問わず施術可能です。

皮膚医学の見地からは推奨できません。

自前の毛髪を移植する自毛植毛は、男性ホルモンの影響を受けにくい(脱毛しにくい)後頭部から、移植用の毛根及び毛髪を「グラフト」として採取します。しかし、何らかの疾患的要因などで毛髪がほとんど残っていない場合、移植用の毛根も採取できません。そうした状態の患者さん向けに考案されたのが、人工毛植毛です。
自毛植毛と違い、「異物」を頭皮内に埋め込むわけですから、“生体適合性が高い”とは言え免疫による拒絶反応が発生するリスクが高く、日本皮膚科学会も診療ガイドラインを通じ、推奨しない意向を明らかにしています。